ジョン・レノンが愛した 軽井沢「万平ホテル」に宿泊【詳細レポ】

今回の内容
日本を代表するクラシックホテル軽井沢 万平ホテル
軽井沢万平ホテルの歴史は1764年に佐藤万右衛門が旅籠「亀屋」を開業したことから始まります。
最近は少し懐かしいものの喩えに「昭和の香りがする」などと表現しますが、万平ホテルのルーツはなんと江戸時代にまで遡るのですね。
詳しい年表は万平ホテルのホームーページにありますのでご興味がある方はこちらへどうぞ。
また、軽井沢 万平ホテルは日本クラシックホテルに加盟している9ホテルの1つ。
【 日本クラシックホテルに加盟している9ホテル 】
日光金谷ホテル
富士屋ホテル
万平ホテル
奈良ホテル
東京ステーションホテル
ホテルニューグランド
蒲郡クラシックホテル
雲仙観光ホテル
川奈ホテル
これらのクラシックホテルは古いだけでなく「ホテル」という西洋文化の影響を色濃く感じます。
日本クラシックホテルのホームーページの紹介を見ると「西洋のホテルのライフスタイルを具現化してきたクラシックホテル」とあります。やはりそうですか。
日本のホテル黎明期に創業し、戦前・戦後を通して西洋のホテルのライフスタイルを具現化してきたクラシックホテル。現存する歴史ある建造物、歴史上の人物が愛したレストランや客室。ホテルに一歩足を踏み入れて、目を閉じて聞こえてくるのは、長い時を旅した歴史の息遣い。たくさんの物語が生まれてきた、クラシックホテルの旅をお楽しみください。
さて、この万平ホテル、歴史もさることながら自分の興味を引くことがもう1つありました。それは元ビートルズのジョン・レノンがこよなく愛したホテルであるということです。
ジョン・レノンが愛した万平ホテル
さきほど紹介した万平ホテルの年表によると
1976/昭和51年 ジョン・レノンがこの年から亡くなる前年の1979年まで4シーズン、毎年、夏にアルプス館に宿泊。
とあります。
ジョン・レノンの奥様といえばそう、日本人のオノ・ヨーコさん。
オノ・ヨーコってどんな人?と言われて答えられる日本人はそんなに多くないと思いますが、一言で言えば超お嬢様。現在の「セレブ」などと言われる人など霞んでしまうほど。
オノ・ヨーコさんの曾祖父は日本四大財閥の1つの安田財閥の創始者で資産は数千億はくだらないとか。
(生まれた時から巨額の資産を持っていたと思いますが、ビジネスウーマンとしても超やり手で資産を数倍に増やしたとも噂されています。本職?は前衛芸術家)
そんな本当に良いものを知るお嬢様が選んだホテルが万平ホテル、それを気に入ったのが夫のジョン・レノンということになります。
4年連続毎年来ていたというのだからよほど気に入ったのでしょうね。
なお万平ホテルの宿泊施設は本館がジョンも宿泊したアルプス館で、アルプス館に部屋の構成が似たタイプのウスイ館と、スタンダードなアタゴ館の3種類。
今回はウスイ館を朝食付きで予約しました。
今回は高級ホテル・旅館予約の「一休.com」を利用。6万円弱でした。当たり前かもしれませんが8月はすごく高い。季節によっては半額くらいで利用できるようですが。
軽井沢 万平ホテル 外観およびロビー
旧軽井沢のメイン通りから一本入った通り。閑散としているとはほど遠い別荘の密集地の先の万平ホテルはあります。
駐車場はほぼ満員で高級車が目立ちます。万平ホテルの本館は木に囲まれていますが、思ったほど広くない感じ。後で調べたら客室数は100余りのようです。
また建物も3階建てのようで高層ではありません。昔のホテルだからそうなのか、あるいはこの辺では高層住宅が禁止されているという事情もあるのかもしれません。
こちらは夜の撮影した本館の様子。


中に入ると広いとは言えないロビーは人でいっぱい。もちろん、宿泊だでなく、レストランや喫茶店を利用しにくる人もいるようでした。
従業員さんの数も多い。部屋までは簡単な館内の説明も交えて2人の方が案内してくれました。
さすがに名門ホテルだけあって、滞在中は従業員教育がよくなされていると感じることが多々ありました。
こういう点も含めてリピーターを生むのですね。
軽井沢 万平ホテル ウスイ館の部屋の様子
窓からは木々が目に入ります。
ついさっきまで賑やかなロビーにいたのに部屋の中は静かです。虫の音もさほどしません。なんとも言えない落ち着いた雰囲気です。


ベッドの先に床の間があって、その先に洋風な椅子があります。和と洋の調和を考えたものとか。
またウスイ館には書斎タイプの部屋もあるそうです。作家の人なども来るのでしょうか?そういえば、後で紹介しますが、三島由紀夫も万平ホテルに宿泊したことがあるようです。
部屋の右側にはテレビとお茶のセットが。
日本だしテレビをつけてもよいのですが、何か雰囲気的にテレビがあることを感じなかったのか一切つけませんでした。今、写真を見てテレビがあったのかと思ったほど。
またミネラルウォーターを含め全てが有料でした。ただ、長野は水が美味しくて有名なところ。コーヒー紅茶を淹れるだけなら水道水で十分です。
ベットにはガウンだけでなくパジャマもありました。個人的はパジャマの方が有り難い。


またバスタブもあったのですが、これがとても良いバスタブ。横だけでなく十分高さもあります。もちろん、お湯も水も微調整でき、栓が閉まらないなんてこともありません。
海外でバスタブを使うと何かと使い勝手が悪いことがありますが、万平ホテルのバスタブは全てにおいて二重丸でした。


シャワー室も別にありました。またトイレは当然ウォシュレット付きです。
軽井沢 万平ホテル 資料室の様子
一階のロビーの奥を右に曲がると万平ホテルの資料室があります。
早速多くの人が立ち止まるであろう、あれが置いてあります。そう、ジョン・レノンが弾いたというピアノです。

ジョン・レノンが弾いたピアノ@軽井沢万平ホテル
壁にはジョン・レノンが見たニッポンと題する雑誌の切り抜きが。当然万平ホテルが主題になっているようです。


そして田中角栄首相とヘンリー・キッシンジャー国家安全保障問題担当大統領補佐官の写真が。
なんと万平ホテルで会談していたんですね。1972年8月19日のこととか。
一国の首相と大統領補佐官と会談とは珍しい。この会談が実現するには色々とあったようです。
もちろんキッシンジャー氏は後に国務大臣となり政界の黒幕と言われた超大物。90歳を超えて未だにご存命でトランプ大統領と仲がよく、トランプ政権でも黒幕?と言わている人物ですが。

三島由紀夫が宿泊したサイン@軽井沢万平ホテル
そして宿帳があります。もしやジョン・レノンのサインがあるのかと思いきや、下の方に「三島由紀夫」のサインが見えます。


こちらのバスタブ。何の変哲もないようですが下に目を向けるとなんと猫脚のバスタブでした。
さて、今回宿泊した万平ホテル。夜に”The Bar”を利用したことと、朝食については次回に譲りますが、何かとと居心地がよく素晴らしいホテルでした。
そのことはこの記事の内容だけでも十分に感じ取っていただけると思います。