【プラナカンハウス】寺院、グルメetc. カトン地区の見所を詳しく解説
今回の内容
プラナカンとカトン地区
プラナカン (Peranakan)という言葉をご存知しょうか?
自分はなんとなく知っていて、プラナカン文化と言えばかつてシンガポールに渡ってきた華人が現地マレー系の方と結婚して築き上げた独自の文化という風に理解していましたが、大雑把すぎた理解だったようです。
ウィキペディアウィキペディアから引用させて頂きます。
プラナカンとは欧米列強による統治下にあった(現在のマレーシアを中心とする)東南アジアの各地域(ヌサンタラ)に、15世紀後半から数世紀にわたって移住してきたマレーシアに根付いた主に中華系移民の末裔を指す。
別の言葉として、中国人と他の民族との混血を指すババ・ニョニャ (インドネシア語: Peranakan )がある。
なんとマレーシアに根付いた中華移民の末裔はみんなプラナカンだったんですね。自分はマレーシアのペナン島在住の友人がいるのですが、彼もプラナカンだったのか。
ただ中国人と多民族の混血を指すババ・ニョニャはインドネシア語 (マレー語に近い) ではプラナカンか。
自分はこちらに近い感じで理解していました。もしかしたら定義自体にも曖昧な部分があるのかもしれません。
さて、元々ほとんど人が住んでいないシンガポールが注目されたのは海上交通の要所として。移民してきた華人の中には貿易で大儲けした人も多かったようです。
豊かな彼らが美術工芸品、料理、住居などにおいても極めて個性的なハイブリッド(異種混合)文化を開花させたのがシンガポールにおけるプラナカン文化という訳です。
シンガポール航空の制服は独特の民族衣装ですが、あれもプラナカン文化にインスパイアされたフランス人デザイナーがデザインしたものだとか。
シンガポールの中でプラナカン文化の影響が色濃く残っているのがカトン地区。中でもカラフルなプラナカンハウスは何度も写真で見た事があります。
シンガポールに行くのは4回目ですが、今回初めてカトン地区に行ってきました。
カトン地区の行き方と利用したバス
東京23区よりやや大きいくらいと言われる国土の狭いシンガポール。国民は豊かで日本人の平均所得の2倍以上!ですが、車にはバカ高い税金がかけられています。
普通の日本車を買うだけでも1,000万以上!かかるとか。これは狭い国土で車を増やさないための策なんです。
おかげでシンガポールで車を買う人は一部の超富裕層の他はあまりおらず、他の東南アジア諸国で見られるようなひどい渋滞はありません。
さて国民があまり車を持たないシンガポール人が利用する交通手段はMRTとバス。MRTは相当便利で、旅行者はこれだけでほとんど足りるはずです。
ただカトン地区は例外。喩えると一昔前の東京の麻布十番みたいなところ。MRTの最寄り駅はPaya Lebar (パヤ・レバー)で歩くと2,30分。
昼間は30度を超えるシンガポールでこれはとんでもない苦行。
という事でカトン地区へはタクシーを使う人が多いようです。
自分も最初はタクシーで行くことを考えました。宿泊していたブギス(Bugis)のIbis Singapore on Bencoolen からGrab (東南アジア版Uber)で7 SGD (530円) 。決して高くありません。
ただ、以前現地の人に聞いた話ですが、シンガポールでは国民は車を買うのが不自由な分、政府はバスに関しては十分すぎるサービスを提供している。
シンガポール国内でバスで行けない所はない。よって国民も車を欲しがらないという話を思い出しバスで行くことにしました。
今回泊まったブギスはどこに行くにも本当に便利なところで、今まではオーチャード付近で宿を取っていたのですが、そちらよりかなり安くてより便利。今後はシンガポール滞在の第一候補になりそうです。
カトン地区に行くバスもブギス駅から出ていました。33番のバスです。
降りる駅は “Aft Koon Seng Rd” 。”Koon Seng Rd (クーンセンロード)” はプラナカンハウスがあるところ。Aftはおそらくafterの略と思われます。
バス停も”Koon Seng Rd” 沿いではなく”Koon Seng Rd” を過ぎた辺りにありました。
写真に番号が写っていません(汗)が真ん中がバス33番系統。 真ん中の水色あたりに”Aft Koon Seng Rd” があります。
バスは10分~15分おきとのこと。
実はシンガポールはバスの運行状況が分かる「SG Buses」という超便利なアプリがあるそうですが、この日シンガポール航空の特典で借りたルーターがなぜか使えなくなったためにスマホがオフライン状態。
結局使えませんでした。
しかし無問題。5分くらい待ってバスは来ました。
中は広々としていて快適です。
バスはそこまでスイスイではないですが、渋滞がないのは嬉しい。
いちおうオフラインでもグーグルマップは見ることができました。
まあ変なところに連れ行かれることはないのですが、途中で順調に向かっているのが分かると安心です。
バスの中からプラナカンハウスが見えます。もうそろそろ降りる頃だと思ったら”Koon Seng Rd” を左折したところにバス停がありました。
これから引き戻してプラナカンハウスに向かいます。
ちなみに帰りは”Dunman Rd.” というバス停からBugisへ戻りました。
自分がその時にいたところから近そうなバス停を探しました。
こんな感じでシンガポールのバスは緩い下調べでもなんとかなりそうな感じでした。国によっては観光客がバスに乗るのは面倒ですが、シンガポールは香港並みに簡単でした。
ちなみに代金は”ez-link card” という日本でいうSuica、PASMOみたいなカードで払ったので正確な代金は覚えていませんが、片道2 SGD (150円) ほどでした。
今回自分がたどったカトン地区の地図
1 Aft Koon Seng Rd (ここでバスを下車 行き)
2 Peranakan Houses
3 Joo Chiat Road
4 セイロン・ロード
5 Sri Senpaga Vinayagar Temple
6 328カトンラクサ
7 イースト・コースト・ロード
8 Dunman Road (ここからバスに乗車 帰り)
こうやってみると結構狭い範囲しか歩いていませんが、猛暑のため結構疲れました。
プラナカンハウス (Peranakan Houses)
さて、バスの中から見えていたプラナカンハウスを改めて見ます。
やはりパステルカラーが色鮮やか。
アジアぽくはないですが、ヨーロッパぽくもないですね。行ったことがありませんが、南米にはありそうな雰囲気。まばゆいばかりの太陽に似合いそう。
住んでいるいる人はいるはずですが、ここまで観光名所になっては迂闊に窓も開けられませんね。開いている家もありますが、中は覗けないようになっています。
細部のデザインは繊細で安っぽい感じは全くありません。
一通り見て先に見てからまた帰りがけに立ち寄ります。
動画は撮ったのですが、写真ではなかなか全体を撮れないですね。
この写真だと8軒ほど並んでいます。
なるべく車通りの少ない瞬間を狙いますが、バス通りで交通量は結構あります。
家の中の大きさは分かりませんが、入り口と比べると結構広そうな予感。
しかも豪華絢爛だと思うのですがどうでしょう?中を見れる機会はないのかな?人が撮った動画などでも良いので一度見てみたいものです。
ジョーチアットロード (Joo Chiat Road) とスリ センパガ ヴィナヤガー寺院 (Sri Senpaga Vinayagar Temple)
カトン地区で自分が1番イギリスを感じたのがここ。
クーンセンロード とジョーチャットロードが交わるところです。
特にジョーチャットロードはイギリス風建築が長く続きます。
前述のマレーシアペナン島在住の友人に連れいていってもらった世界遺産 ジョージタウンを思い出しました。
さて、今目指しているのは「328カトンラクサ」。シンガポールで1番有名なラクサの店です。
この店はセイロン・ロードとイーストコーストロードが交わる辺りにあるので、3つほどジョージタウンロードから平行に離れたセイロン・ロードを歩きます。
すると奥に派手な寺院が見えてきます。
これがスリ センパガ ヴィナヤガー寺院。こちらはヒンドゥー教の寺院で、人の体に象の頭をもつガネーシャ神を祀っています。
しかし黄色のパステルカラーとは。ヒンドゥー教寺院の色もその土地土地で色が変わるのかな?
象がかわいいです。ここから1分くらいのところに「328カトンラクサ」があります。
328 カトンラクサ (328 Katong Laksa)
「328カトンラクサ」はカトン地区訪問の目的の1つでしたが、美味しかった!有名すぎる店ですが味は確かです。
「328カトンラクサ」については別記事にまとめてあるので詳しくはこちらからどうぞ。
ラクサも最高でしたが、ずっと歩いてきたので汗だく。そのせいかフレッシュライムジュースが猛烈に美味しかった!
体に染み込みます。こちらもオススメです。
カトンアンティークハウスと名もなき大豪邸
イーストコーストロードにもプラナカンハウス風のカラフル住居がありました。こちらは店舗のようです。
このカトンアンティークハウスには行ってみたかったのですがコロナのせいで休業中のようです。
ここに限らずカトン地区も閉まっている店が多かった。
帰りは大通りではなく住宅街を通っていきます。
こんな大豪邸が普通にあります。
人口の8割が「HDB」という公団住宅に暮らすシンガポール。一軒家を持っているだけでも大金持ちですが、更に格が上。何代も続く富豪なんでしょうね。
なんとなく自分の地元近くの大森の山王を彷彿させます。駅前は庶民の町という感じなのに一歩高級住宅街に入ると田園調布にも負けないような豪邸が立ち並んでいます。
さて、カトン地区は普通に歩いてるだけでも面白いところでした。暑すぎなければずっとこの辺をぶらぶらしていたいくらい。
次回のシンガポール訪問でも再訪したいと思いました。